かわうそキャスカと女王の白鳥

金曜の夜、「どっか行きたい。観光したい」とやおら夫が言い始める。周辺の散歩コースでじゅうぶん楽しいため、ついつい犬と一緒に家の半径10kmに引きこもってしまい、正直めんどくさっと思ったのだけれど行ってしまえばいつも楽しいのは事実。

そんなわけで、久しぶりに遠出してきた。そしてキャスカはかわうそになったのだった。




近づいてくるキャスカに、白鳥がクエックエックエッ（怒）と超威嚇していた。私も白鳥と同じで怒声気味なのは、泳ぐ前にいちど止めたんだけれど辛抱たまらんといった感じでキャスカが飛び込んじゃったため。ヤレヤレ。

野性の白鳥はすべて女王様のものという掟（？）があり、おどかしたり危害を加えたりしてはいけない（←前から気になっていて帰ってから調べてみたら、どうやら実際の「所有権」はテムズ川流域に限定されているもよう。ソースはこちら。でも「白鳥は女王のものだからね」という特別な鳥であるという感覚と愛着は行き渡っている印象を受ける）。

「もう一回行ったら獲れる気がする」

また、白鳥のみならず、犬が野生動物を追いかけたり危害を加えたりするのはそもそも動物保護・福祉の観点からご法度。違法である。飼い主がしっかりコントロールすることがオフリードの条件なので、私なぞはいつもキョロキョロとあたりを見回し、キャスカより先に動物を見つけなければ～という緊張感だ。ハンティング制止の訓練は、まだまだ続く（一生まだまだ言ってるかもしれない）。

イヤ、行かないでイイから。

イギリスに来て、泳げることはわかったけれど鳥がいなければ水には入らない。別に水泳が好きというわけではないみたい（湘南にいた時も、海には一回もはいらず）。そのせいかどうなのか、行きはスイスイ（鳥のことしかたぶん考えていない）、帰りはバシャバシャと溺れそうな悲壮感を醸し出す．．．というのが毎度繰り返されるのだった。


初めて見たときは本当に溺れるんじゃなかろうかと焦ったが。今回は、「普通に泳げばいいんじゃ!?」みたいな顔をして、復路の途中からスイスイに変わったのがおもしろかった。

特別オーラを出して、悠然と泳ぎ去って行った白鳥

かわうそっぽいと思ったけれど、色合いと長いヒゲがあいまってアザラシにも似てる。




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