3.04.2015

ドッグ・ホイッスル(犬笛)の話 : そのいち

今日はー、ホイッスルについて書きまーす。



ブログを書きなれていないしお笑いにも疎いので、小粋な前置きとか前フリができないのよね。もしくは時候の移り変わりをそよそよと感じる色彩豊かな前置きスタイルにも憧れるんだけど、私の筆力では「あったかくなって、水仙が咲いた」(棒)くらいが限界じゃ。これから宣言で始めようかしら。マイ・スタイルって難しい。


そんなこんなで、ホイッスル。



私はキャスカのリコールにと入手したのが初めてなので、基本的なことをあれこれ書いてみる。トライアルとか実猟とか、災害救助とかトレーニングで既にふつうに使っているよ、パンツ履くのと同じ感覚でいつも首からぶらさがってるよという人はスルーしてくださいませ。初めて買う方はご参考になれば幸いです。

カラーパレットみたいなACMEドッグ・ホイッスル


トリーツやオモチャもそうだし、すべてのトレーニング道具がそうであるように(体ひとつで犬とコミュニケーションがとれれば、それって最高よねと個人的な好みとしては思う)、犬を危険から守るというベースが大事なんであって道具は道具にすぎない。でも必須ではないけれど使い方・教え方を知るとパワー・ツール。鈴と一緒に、頼りになるアイテムなのだった。

最大の利点は言わずもがなの、届く距離。それと、クリッカーと似てるなと思うんだけど、ボイスより一定感があるため反応が良い。犬が理解しやすいのでしょうね。般化がとても苦手なキャスカだと、差もよくわかる。

紐と色をそろえてオサレに




トレーニング・メモを書きつけたノートを見返していたら、2013年の10月に購入したらしいホイッスル。ガンドッグのホイッスルとしてどメジャーで、かつさまざまな分野の笛を作っている笛会社、イギリスはACME社のものです。オフィシャルHPを見ると、ポリス・ホイッスルからダック・コール、サバイバル、レフェリー、サンパ、操船まで、変わり種ではタイタニックの警笛?再現ホイッスルなんてのも(コレクターが買うのか?)。鈴もおもしろいけれど、笛もおもしろい。


アンティークかな。Royal Worchester製ですと

集めたら楽しそうねと思われるほど犬笛にもいろいろあるけれど、ACME社のドッグ・トレーニングカテゴリのラインアップはこんな感じ。

  • Working Dog Whistle(ワーキング・ドッグ・ホイッスル): 定番。ピッチのバリエーションは4種類で、210 / 210.5 / 211.5 / 212 と、数字が小さいほど高いピッチ。
  • Combination / Double (コンビネーション / ダブル): 2種類の音が出せるタイプ。なにか複雑なコマンドとか多頭を同時にコントロールとかできたりするに違いない。きっと(← 推測)。
  • Shepherds Mouth Whistle (シェパード・マウス・ホイッスル): 羊飼いが牧羊犬を自由自在に動かすアレ。口に挟んで鳴らし、ピューイピューイと独特な音が出る。コツが要り、指笛を鳴らせる人はすぐマスターできる?(← ちなみに私は何度練習しても鳴らせない)
  • Silent Dog Whistle(サイレント・ドッグ・ホイッスル): 犬にしか聞こえないというアレ。人間の可聴域を超える高周波の音を出す(← 犬笛と聞いて私がまず思いつくのはコレであった)。ガンドッグ・フォーラムの評判はイマイチ。

うまく使えるのであれば、それこそその辺にある笛でもなんだってイイと思うのだけれど、星野先生に「そろそろホイッスル教えてみますか~」ってレコされて私が買ったのはド定番のプラスチック製 Working Dog Whistle。いちばん良心的なプライシングかな?と思ったここの通販で買いました。1,280円ナリ。イギリスでは約8ポンドで売っている。あらやだ、日本で買う方が安いわ(現在のレート:1ポンド=183円)。

クラスではみなさん、同じACMEの定番を使用。ひとりだけ、鹿角ホイッスルを使っている方も。


よく使われるピッチは210.5(周波数5900Hz)と211.5(周波数4850Hz)(リンクをクリックすると、それぞれの音を聞けます)。音感センスのない私は違いがわからん...が、犬は聞き分けているはず。いまキッチンでキャスカが寝ているのだけれど反応しないし。デジタルの音はまた違って聞こえるのだろう。

210.5は「スパニエル」、211.5は「全犬種・レトリーバー」向けと書いてあってどちらにしようか決められなかったので、両方買って反応の良い方を使おうと。なんとなーく、210.5の方が好反応だった気がして、211.5は実家の3代目(元保護犬ラブ)にプレゼントしたのだった。


Lanyards(日本語わからん。首から下げる紐)は、Working Dog Companyのを愛用中。日本からダミーを買ったら、オマケで付けてくれたのでした。日本へもシップしてくれて、送料はそれなりだけどVAT(付加価値税。日本で言うところの消費税)がかからないのでけっこうオススメ。ポインターのシルエットが可愛い。


どのピッチがどんな犬(or ハンティングスタイル)に向いているかというのに諸説があったり、そもそも犬の聴力って?とか、ホイッスルもなかなか奥深いものだなあと。

笛を聞いたらかならず戻ってきてね


てなわけで、シリーズものにしてみよう。続きはまた次回ー。


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15 件のコメント:

  1. おぉぉー!このような記事を待っていましたよ。嬉しい~。さんきゅ!!です。
    私もかつて、20代の頃に飼っていた犬に犬笛使ってみましたが、イマイチ、私の信頼性を得ることができなくて。(笑)
    買ってみようと思います。

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    1. BJAmomさま、コメントありがとうございます☆
      間違いなく伝えられるかな?というのは難しいのですが、グッズネタ書くのが好きなので楽しいですー。

      むかし私も犬笛ってカッコイイ!と思いましたが、縁のないアイテムだとも。まさか使うようになるとは思っていませんでした(笑)

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  2. 今、ホイッスルリンクの音を流したら、寝ていた3頭共に凄い反応でしたよ。動画撮ればよかった。(笑)
    210.5(周波数5900Hz)の反応が物凄く良いです。私的にも好きな音域かな。

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    1. BJAmomさま、高周波の音には犬は敏感に反応するようですね。そしてmomさまも聞き分けられるのがスゴイ。

      犬によってもいろいろですが、成功しやすいホイッスルの導入(使い始め)方法にキモががあるので、このあとは鳴らすのをちょっとガマンしてくださいね。ふふふ。続き記事も書きまーす。

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  3. わわわ、これは参考になります。
    一応うちにも二つぶら下がってますが、おやっさんのなんでねー、、間接キスは避けたいと(爆)

    普段は口笛のみですが、風が強かったりすると、大声出して(限りなく遠くに行ってしまうので、、)喉を潰してしまうこと多々あり。これを機会に私専用の笛を探してみたいと思います!
    それにしても、ちょっと値段が張るんですねー。ドイツならもっと安いかもです(デザイン悪いけど、物価安)。

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    1. akaさん、コメントありがとうございます☆
      マイ嬢事件、コメント書き込んだと思っていたのに失敗していたのかも...(涙) もう一回書き込みトライしていいですかー。

      そうですよ、おやっさん玄人ではないですか!(笑) ホイッスルのことならなんでも教えてくれそう。アカ姫のレンジはさぞかし広そうです。おっしゃるとおり、お天気によっては声や口笛だと限界がありますよねえ。ドイツではどんなホイッスルが使われているのか、興味津々です。あ、でもこちらでも6ポンドで売っている通販を見つけました。なにしろVATが高いので(20%...ドイツも同じくらいかしら?)、原価は推して知るべしですねー。わはは。

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  4. ほんと、とても詳しく記述されているお役立ちの記事、先日のセタ―動画と一緒に紹介させて頂きますね。

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    1. momさま、おほめいただいて嬉しいです! すでに使っている方やプロ?的な方がさらりとホイッスルのことを書いたものは目にしたのですが、なかなかビギナー向けの解説がなくって。誰かの役に立てばいいなーと思います。

      それこそコロママさんは長年使っていらっしゃいそう。お会いすることがあれば、経験談ぜひ取材(??)を!(^^)

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  5. はい、私はこのプラスチックのをずっと使っています。
    確か210.5のかな。
    これは何の根拠も無く、最初の先生がこの笛を使っていたからなんですけど。
    呼び戻しの笛の吹き方も先生と同じにしたら、私が吹いたら先生の犬が帰ってきちゃったり(笑)
    独自のコマンドのほうがいいですね。
    一度フィールドで無くしたこともあるから、予備のをバッグに入れてあります。
    FTの方たちはたいてい笛を使っていますね。
    鹿の角で自作したのとか、昔からのビリビリ鳴る笛を使っている人もいます。
    私はロングリードを使った呼び戻し練習の時、声で呼んだ直後に笛を吹いて、段々笛だけで戻るようにしていきました。

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    1. コロママさん、コメントありがとうございます☆
      独自のコマンドを使っていらっしゃるのですね。素敵! 私は今のところベーシックなコマンド(eg. リコール=ピーピーピー)なのですが、これまで不思議だったのですがグループレッスンではほとんど他の犬が反応しません。それぞれの飼い主の吹き方の違いを聞き分けているのかなあ、と思っていたのですが、ひょっとしてそもそもピッチの違う笛を使っているのかも!? とこの記事書きながら考えていました(^^;)(レトリーバーが多いから211.5とか)

      もしくはレトリーブレッスンでは目視できる距離なので、犬が賢く総合的に判断しているのかなあ?とか。ちなみにキャスカは他の人の笛で戻ってくることがあります...聞き分けてないのか!(笑)

      予備ホイッスル、たしかにー。参考になります! 重要ポイントだから追記しておかなくっちゃ&予備を買わねばです。まんがいち声が届かない距離で壊れたり失くしたりしたら、、、ブルブルブル、恐ろしい。経験談ありがとうございました。

      そうだ、コルク君は呼び以外にどんなコマンドを使いますか? セター・ポインターのFTのことはぜんぜん知らなくて、ストップ・シーク(探せ)などレトリーブと同じなのでしょうか、それとも違うのかしらん。

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  6. うわ、コロママさんの経験談にしても参考になる。ネームプレートも頑丈で良いもの教えて頂いたし、真剣に向き合う、セター達猟犬類を迎えている方々の情報は有り難いものです。
    第2弾、楽しみにしてます。

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    1. BJAmomさま、ほんとですよねー。フィールドで失くす場合だなんて、考えていませんでしたわ...気をつけなくっちゃ、です。

      ネームタグにしてもふつうはそこまで石橋を叩かないことも、イケイケセターだと常にリスクヘッジのことを考えていて、なにか見落としはないかなと気になってしまいます。経験談の有難さ、身に沁みます。

      第2弾、アップしましたー。第3弾書いてます(^^)

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  7. レトリーブトライアルの方達はいろいろな吹き方で指示を出す方がいますよね。
    FTの方達はほとんどが呼び戻しの笛だけのように見受けられます。
    私も基本的には呼び戻しのコマンド「ピーッピピー」(これは私流)だけです。
    それでも行きそうな時には強く「ピー」とストップをかけます。
    ストップというよりは「こら~戻らんか~~!」みたいな感じかな(笑)
    探せは必要ないかな、言わなくても夢中で探すからね。
    ただ、入って欲しいブッシュがあったら、体をそちらに向けて、手でそちらを指して「GO」ですね。
    FTは基本的には足元までは呼び戻さず、犬には常に前を捜索させて、足元まで戻すのは競技の終了の時です。
    犬も鳥に当たると興奮して、案外終了後の犬の回収にてこずる場合もありますね。

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    1. コロママさん、ありがとうございます☆
      なるほどー。戻すのは終了の時のみなのですね。そっか、レトリーブがないのだから戻す必要がないのだわ、とアタリマエのことに今気づいたワタシです(^^;) はずかしいー。

      ちなみにこちらではFTというとガンドッグすべてのFTを指し、Pointing Dogs(セター&ポインター)のFTのみレトリーブが求められないそうです。カントリースポーツのイベントが始まる季節で今年はいろいろ見に行ってみようと思って、ルール等予習しているのですが種類が多くて何がなにやら...(@o@)

      方向指示を出せるということは、犬が常にハンドラーの位置をわかっているということでもありますよね。すごいなあ。というのも、最近試行錯誤していることがありまして。ひたすら広いところで私も移動しているとキャスカが私を見失ってしまい、パニックになってあさっての方向へ私を探しに行くという恐ろしいことが! いつもの散歩ルートのように行く方向がわかっているとか、距離が短いとか、私が同じ場所にとどまっているとかだと大丈夫なので気をつけています。

      経験を積むことで変わってくる部分もあるのかしらんとも思うのですが、やっぱり安全第一なので、もう少し距離を伸ばしても戻ってこれるように教えられるかなあと、いくつかのアプローチで試行錯誤中なのでありました。がむばります(^-^)/

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  8. とても読み応えある記事。綴るのもさぞかし大変だったと思います。時間ある時に何度か読み返してますよ。
    コロママさんとも久しくお会いしてませんが、次に会えた時にお話し伺うことが益々楽しみになりました。

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