3.05.2015

ドッグ・ホイッスル(犬笛)の話: そのに~どのピッチ?~

3月でこんなにあたたかくて(11度)晴れているのはめずらしいんですって。

6頭いるよ

今日は近所の森で群れ散歩。キャパが広くて優しい犬ばかりなので、キャスカも落ち着いて群れに馴染んでいた。対犬脱感作療法、ゆっくりとだけどうまくいっている気がする。うれしいなあ。途中でキャスカの口が血だらけなのに気付く。その場ではどうにもできないし、走っていたらなくなったのでたぶん舌を何かで切ったのではと。 ちょっと慌てたけれど、大事なくてよかった...

帰りに会ったゴージャスなIセターにはウーウーと悪態をついたので、そそくさと安全距離を取ったらすぐあきらめた。コツコツいこう。

気にせず悠然と歩き去るゴージャス氏

さてさて、今日も使いましたホイッスル。続きです。引き続き、初めて使った私の個人的な感想やリサーチなので、上級者はスルーでお願いしまつ。でも使用歴長い方からのインプットがいただければ、さらにうれしい。

イギリスではオフリードの散歩が日常風景で、それゆえに確実な呼び戻しはStay(もしくはWait)と並んで「犬を守るための、もっとも大切なコマンド」として多くの飼い主にとっては必須項目です。ネットのお悩み相談を見ても、犬雑誌を見ても、常に大きく取り上げられている。(← つまり苦労している人も多いということ)

(※だからといって、イギリスの犬がみんな完璧というわけではないし、起こってはならぬ不幸な事故や事件は残念ながらたくさんある。起こってほしくないから、訓練に励むのだ。ただ、日本と比較すると呼び戻しの訓練ははるかに「日常的」で重要性は当たり前のこととして浸透していると感じる。ヨーキーと暮らす隣のおばあちゃんにも「キャスカのリコール訓練、その後どお~?」と聞かれてしまうくらいに)

が、散歩をしている限りではホイッスルを使っている人に今のところ出会ったことがない。なのでちょっと気恥ずかしい。一般的には声や口笛などの呼び戻しがほとんどで、ホイッスル自体は「日常的」なアイテムではない。というよりお散歩で出会う素敵だなあと思うペアはほぼ無言で、呼び戻すという必要がないほど犬と人が静かにつながって歩いているのだった。(← うちのペアはピーピーとやかましくて、申し訳ない) 通っているクラスでも、上級ペアほど静かでなめらかなんである。

いずれにしろ、ホイッスルというのは呼び戻しのみならず、広いレンジのなかでホイッスル・コマンドで様々な作業をこなす、ガンドッグをはじめとしたワーキング・ドッグのためのツールだなあと思います。



いろんな種類がある犬笛。私が購入したのは、ガンドッグにもっともよく使われるACME社のWorking Dog Whistleなわけですが、これにもプラスティック製だったりクラス感あふるるシルバー製があったり。(← 値段もクラス感あり)個人的には軽くて丈夫なプラスティック製が好き。トレーニングクラスの皆さんも、ほぼこれ。

「ホイッスルを口に入れたまま、しゃべれるようになれー」とこちらの師匠が言うように(← ジョーク)、練習では口に咥えている時間もけっこう長く、キャップ付きだったりシルバー製だったりすると、重くないのかな?と。あと、こちらイギリスのユーザーレビューで、プラスティックだと吹き口が冷たくならなくていいよね!って声があり、ご当地感が出ていて笑えた。確かに、霜がおりるような気温でシルバー製は咥えたくないわ...

オシャレ笛としては、いいかも

と、良くない脱線癖はこのくらいにして、迷ったピッチ(210.5か211.5か?)について。

現在のところ210.5を使用中なんだけれども、あらためて昨日ネットを見ていたら「211.5の方が遠くまで聞こえるから、レンジが広いならそっちの方がいいんじゃね?」「雨の日とか風が強い日は210.5はイマイチ」というご意見も。210.5が近距離・スパニエル向け、というのはレンジが狭い犬&ハンティング・スタイルにということだったのね。

がーん。

今から211.5に変えてみようかしら。猟犬種の暴走、一瞬のうちにはるか彼方へぶっ飛ぶあの恐怖感は実際に見たことがある方でないと、わからないものだと思うのです。暴走させぬようにするのが訓練だけれど、すべてにおいて「絶対」はない。もしもの時のリスクヘッジとして距離の違いは気になり諸説に心揺れる、心配性の私であった。

時速50kmなら、5秒で70m

でも周波数だけでみたら、そもそも吹き方によって+/- 20%の幅が生じるそうだし、いろんな意見を読めて楽しいガンドッグ・フォーラムというサイトではこんなコメントも。
「25年間、210.5使ってるけどオッケー」
「オレ、ずっと指笛。失くさないし(笑)」
「口笛でもホイッスルとおんなじくらい反応してくれるヨ。音は安定しないから、ホイッスルの方が犬を混乱させないと思うけどね」(← 応用がきく犬ってことね)
■結論 → なんだっていい。ありきたりだけど、訓練がすべて。あと、みもふたもない言い方だけれど、犬の気質・傾向・キャパシティの見極め。(← 難しいのだ、これが)

道具は使ってみてナンボ。知識はベースで、経験がものを言う世界。でも安全に関わる道具であればやっぱりちゃんと知っておきたいし。自分の車のエアバッグの種類も知らないが、ことキャスカのこととなるとスーパー心配性の私です。いろいろ調べていくと形状ひとつとっても意味があったりなかったり、道具ひとつとっても面白いなあと思うのでした。

ストップ・ホイッスル練習ちゅう

特にホイッスルはオフリードで犬とコミュニケーションを取る大事な大事な道具。犬も飼い主も千差万別。導入から教え方から、関連付けの上手な犬であれば適当に教えてもあっというまに覚えるかもしれず、そうでない犬であれば間違えた時の修正はたいへんに。(← うちのことね!)

信頼できるエキスパートが近くにいれば直で教えてもらうのがイチバンですが、不特定多数が見るであろうブログに書くとなると、心配性の私(しかも素人)としては誤りのないよう、ついつい話が長くなってしまいます。まだまだお付き合いください。

次回はプロがひもとく、ホイッスル・トレーニングのイントロダクションを予定しております。


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 舌を噛んじゃったのか、葉っぱで切ったのか。数日は気をつけてみておこう。

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4 件のコメント:

  1. 無言で優雅に犬と歩けたらいいですよね~理想です!
    動画で、おばあちゃんが杖をつきながら猟犬と散歩しているのがあったけど、そういう風になりたいものです。
    犬も歳をとってきたら少しは落ち着くか???とも思ったりするけど、街中でも鳩だ~猫だ~ってキョロキョロ常に何かを落ち着き無く探しているコルクを見ていると、この子はずっとこうかも・・・って思ったりもします。

    いつも興味深い話題を有難うございます!

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    1. コロママさん、コメントありがとうございます☆
      そんなおばあちゃんに、私もなりたいです(← 違!?) この日あったIセターがたぶんけっこうシニアで、飼い主さんと静かになんとなく連れだって散歩してたのですよ。ほわーんとした気持ちになりました。

      でも同じくキャスカもずっとコルク君タイプかも(笑) 先代犬が17歳で旅立ってから迎えたので、キャスカのテンションに毎日驚いていたころは「こんなハチャメチャのすべても、10歳にでもなったら懐かしく思い出すんだろうなあー」とかセンチメンタルに思っていたのですが、気質は変わらぬ?? 人間と一緒ですね。

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    2. さっそく更新下さりありがとうございました。
      コロママさんとコルク君のトレーニングはもう長いですよね。
      我家はヴァレンシアの呼び戻しが鳥に夢中のときは全然ダメ。
      なので次の記事も楽しみにしていす。

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    3. BJAmomさま、ご訪問ありがとうございます☆

      この週末は海辺に牡蠣を食べになぞ行って、続きが書けませんでした。そしてキャスカはあいかわらず、浜辺では全然ダメでした!(笑) 海がいちばん耳が聞こえなくなってしまいます~。

      コロママさんとコルク君の7年、聞いてみたいお話がてんこもりです(^^)

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