11.11.2014

重かったけど嬉しい収穫

昨日のお出かけは楽しいモノではなく、インフルエンザの予防接種へ。ぐうたら主婦だし主な外出は犬の散歩だし、体は丈夫でめったに風邪をひかないとあれば必要ないのでは...とも思ったが、国が違えば流行する型も菌も違うのではという説も一理あり。


しぶしぶ打ってきたのに加えて、おかげで今日は腕は痛むし、注射をした方の鎖骨付近がなぜかやたらとかゆい。でも、ブツクサ言いつつ嬉しい収穫が。


接種を受けてきた夫の勤務先には小さいながらも日本語の本の図書室があるのだ。蔵書のほとんどは、おそらく過去の駐在者が帰朝の際に寄付していったと思われる本たち。話には聞いていたが、今回初めてのぞきに行ってみたら、意外と楽しめそうなことがわかった。

日本語の本に飢えていたので、とても嬉しくなって早速借りてきた。どうしても紙の本をめくるのが好きで、手を出してこなかった電子書籍にも必要に迫られそろそろデビューか...とKindleの値段なぞチェックしていたところだったのだ。

ラインアップをざっと見た感じでは、おそらくそれぞれの時期のベストセラーものと名作ものが多し。でもちらほらとニッチなジャンルものも散見されて、異なる趣味嗜好の人たちがそれぞれに持ち寄った本でできた棚ならではの面白さが出ていた。

借りてきたのは7冊。

■『指輪物語』- 旅の仲間
自分のイギリス・アイルランド偏愛は、たぶんに子どもの頃に読んだ『指輪物語』や『ナルニア国物語』やその他さまざまの児童文学にそのルーツがあると思われる(上記の2作品が児童文学のジャンルにおさまるかどうかは別におき)。何度読んでも、楽しい。

■『クリスマスのフロスト』
暮らし始めたら、むかし読んだイギリスを舞台にしたミステリものがとても懐かしくて再読したかったのだ。ラッキー。でもフロスト警部シリーズはこの1冊しか見つからなかった。もっと本棚を掘ってみよう。

「クリスマスを十日後に控えた十二月ある寒い日、午後四時数分過ぎ。戸外では、冬場の短命な昼間の明るさがそうそうと夜の紫衣に覆われはじめ、吹雪の気配を含んだ湿っぽい風が街の通りを吹き抜けていたが~」

第一章の始まりからして、もうリアリティありすぎ。


■『魍魎の匣』
京極夏彦がこのあいだから無性に読みたくて、ナイだろうなあと思っていたけれど意外やノベルスもけっこう棚におさめられていた。表紙が新版なのがちょっと残念(?)だけど、この際OK。

■『イギリスでアンティークを買う』
先日の遠出散歩の際、帰り際にアンティークショッピングで人気であるという街に立ち寄った。ちょびっとでも知識があると、ぶらぶら歩きも楽しくなるかしらんとお試しで借りてみた。

■『サン=テグシュペリの生涯』
以前から読みたかったけれど未読だった一冊。空を舞う物語たちの、原点の人だよね。

■『犬とイギリス人 - 一つの国民性論』
著 者も版元も(開文社叢書)知らなくて、内容紹介もないのだけれどサブタイトルが興味どまんなか。イギリスは犬に優しい国である(それは犬と暮らしてきた歴 史が長いからだ)とか、動物愛護の先進国だとかいったステレオタイプな言ではなく、もっと深いところまで考察したものはないかしらんと思っていたのだ。

家に帰って著者(大石俊一)を検索してみたら、本業?は英文学・英語研究者のようだ。しかもジョイスの。難解だったらどうしよう。挫折せずに、読み通せますように... それにしても、いったいどんな人がこの本を寄贈したんだろう?



こ の界隈は、日本で言うところの銀座。『ノッティング・ヒルの恋人』のロケにも使われたというかの有名なホテルリッツの近所を通ったので写真でもと思った ら、信号は青なのにタクシーの運転手と話し込む男性が。しかも停車中のところをわざわざノックして、窓を開けてもらっていた。


物 売りにしては身なりもよいし、ハテ?と思ったらどうやら道を尋ねていたらしい。資格試験が難しいのでこれまた有名なロンドン名物ブラックキャブ。運転手は ロンドンの街を知りつくし、カーナビ要らずのプロ中のプロだという。しかしこんな利用方法もあるなんて。このあと、男性は朗らかにサンキュー!と言って 去って行った。

クリスマス商戦も始まっているし、帰りは久しぶりに銀ブラでもと思っていたのだけれど、借りた本でリュックはパンパンだし重いしでピューッと帰宅した。

留守番してました


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4 件のコメント:

  1. キャスカ嬢、べっぴんさんですね。
    いい子でお留守番もできるなんてすごいよ!
    児童文学大好きさんですね。私もです(^^)/
    本の重さがまたいいんです。
    指輪物語、読んだな〜

    ↓の記事、お散歩によさそうな森ですね。
    でもグチャグチャなんだ(><)
    リードなしの楽しい森のお散歩ですもの、少しくらい妥協しないとね。

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    1. brighten-sさん、コメントありがとうございます☆
      ガムが欲しいんだけれどカメラを向けられ、ジットリしているキャスカです(笑) お留守番、最初はできなくてですねえ...ドア閉めて~2秒カウント~タダイマ~! から練習しました。外や新しい場所だとまだダメなんですが、成長したものです(^^)

      児童文学好きさんがここにも! グチャグチャの森にはたくさんオークの大木があって、これまた楽しい想像をかきたてられているのですよ~

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  2. うひひ。イイ!!飛行艇イイ!!
    サン=テグジュペリ大好きです。ブレスレットや機体の一部が発見さてた時なんだか切なくて…人目に触れずにいて欲しかったなぁーと思ったりしてしまいました。

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    1. MAHAっちょさん、こんばんはー☆
      飛行機じゃなくて飛行「艇」ってところがまた...(^0^) 関連本を調べてみたら、宮崎監督も本を出されているのですね。MAHAっちょさん本棚に絶対ありそうだわ。

      ああ、私も。イギリスの登山家ジョージ・マロリーの遺体がエベレストで発見された時にも、同じこと思いました。静かに眠っていてほしいなあって。センチメンタルかしらん。

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